みなさんは、賃貸住宅や売買のマイホームを自分で探したことはあるでしょうか?
おそらく、ほとんどの方が一度は経験があると思います。一昔前なら新聞の折り込みチラシや、希望するエリアの不動産屋さん巡りで情報を集めて気に入った物件を探すという方法が主流でした。
しかし、最近はインターネットのポータルサイトと呼ばれる住宅情報の検索サイトがあり、ネット環境さえあれば、一昔前に比べて情報を集めるのには苦労をしなくて済むようになりました。
では、老人ホーム探しはどうでしょうか?実は老人ホーム探しにおいても、いわゆるポータルサイトのようなものがあります。
また、最近は本屋さんに行くと老人ホームを特集した雑誌なども良く見かけるようになりました。ですから、老人ホームの情報はある程度自分で収集することが出来ます。
しかし、実際には「老人ホーム探しは自分で探すのが難しい」という声も良く聞きます。
ちょっとまって下さい。先程、老人ホームの情報は自分でも収集できる。という話をしました。では、何故このような声が聞かれるのでしょうか?
その理由の一つが、老人ホームの種類の多さにあるのではないでしょうか?
老人ホームと一口に言っても、まだご本人が元気で、身の回りの事はほとんど自分で出来る人が入居する自立型の施設だけでもサービス付高者住宅(サ高住)、シルバーハウジング、ケアハウス、軽費老人ホーム(A型・B型)、健康型有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、介護付き有料老人ホーム(混合型)など多岐に渡ります。
また、介護が必要な人向けの介護型施設でも、リハビリを行い帰宅する前程の介護老人保健施設(老健)などの施設から、継続的に入居する特別養護老人ホーム(特養)、介護療養型老人保健施設、住宅型有料老人ホーム、介護付き有料老人ホーム(一般型、介護専用型)など、介護型の施設もかなり幅広く、その種類も多岐に渡ります。
その他にも、認知症の人が対象のグループホームなどもありますが、実際には、これらの施設が全て一般的に「老人ホーム」と呼ばれており、ほとんどの人がその明確な違いを理解していません。これも多くの方が、老人ホーム探しを難しいと感じる理由の一つではないでしょうか。
最近雑誌などで「老人ホームランキング」なる企画を見かける事もありますが、あれも正直言って、全くのナンセンスです。
だって老人ホームは自立型から介護付きまで幅広くあり、その人の介護度や希望するサービスの内容、そして予算などによって、「その人にとって一番良い施設」と言うものはあっても、「全ての人にとって良い施設」というのは有り得ないからです。
老人ホームはその運営コストの約5割から7割程を人件費が占める労働集約産業です。
ですから、最終的にその施設の良し悪しを決めるのは「人」なのです。老人ホームを一つの商品として見た時に、良い商品かどうか判断する上でのポイントとなるのは、建物や設備野の豪華さではなく、施設長の人柄や能力、介護スタッフの人柄や能力、入居率、実際の施設の雰囲気、入居者や家族の評判などです。ですから、施設見学はそういう要素を確かめる良いチャンスなのです。
しかし、新築マンションのモデルルームなどもそうですが、直接施設見学に行くと、おそらくどこの施設も自社の施設の良い所しか言わないでしょう。そうすると、何か、上手く丸め込まれてしまうのではないか?、自分の判断だけでは不安だと言う方は、そんな時、頼りになるのが老人ホームの紹介センターと呼ばれる所です。
紹介センターに相談すると、ご本人やご家族の希望を聞いて、その上でご本人の介護度や身体の状態から必要なサービスを検討し、そこに希望エリアや予算、提供されるサービスの内容などを重ね合わせ、ご本人にとって最適な施設を絞り込んで行くお手伝いをしてくれます。
そして、何よりも老人ホームを探している方にとって有益な情報は、その紹介センターの相談員が過去に様々な施設に入居者を紹介する中で施設スタッフと接し、また、入居者の入居後の様子を見に行って、実際に自分で見聞きした事、入居者やその家族から聞いた生の感想など、ネットや本では得られないリアルな情報を集積して持っているというところです。
自分で確かめた情報に加えてそのような紹介センターの相談員が持っている集積された情報を重ね合わせて、確認すれば、より安心な老人ホーム探しが出来るのではないでしょうか。
基本的にそうした紹介センターと言われる所は、お客様側からは料金を頂かずに入居が決まると施設側から紹介料を頂くというシステムで運営しています。そのことによって、施設側も自社で募集部門の人員を沢山雇用しなくてすむので、入居費用などを抑える事が出来るという仕組みになっています。
やはり、何事もその道のプロというのはいざと言うときに頼りになるものです。