【質問】 相談者 世田谷区 60代 女性 K様
数年前に叔母が亡くなり叔父一人になってから段々家の中を片付けられなくなり、今では足の踏み場も無いほどですっかりゴミ屋敷化しています。叔父夫婦には子供が無く。亡くなった叔母は私の父親の妹で叔母の兄弟は私の父一人です。今までは私と姉が時々様子を見に来て世話をやいて来ました。最近、室内で転んで怪我をするなどしましたので私たちも不安を感じています。とは言え毎日付きっきりで見る訳にも行かないので、老人ホームなどへの住替えを考えています。そうなると自宅を売却しなければ入居資金が捻出できませんが、ゴミ屋敷化している家の中の片づけ、亡くなった叔母と共有名義になっているので相続の手続きなど解決しなければならない問題が沢山あってどうすれば良いのか解りません。何か良いアドバイスを頂けますでしょうか。
【回答】
K様のご質問の件、高齢者の住替えにはK様のご相談にあるように単に行先の施設を探して自宅を売却するだけでは無くゴミ屋敷化した室内の片づけ、相続の問題等様々な問題が複合的に関係しているケースが良くあります。当協会では提携している老人ホーム紹介センター、併設の不動産会社、行政書士事務所など複数の専門家が連携して施設探しの問題、自宅の売却の問題、相続の問題、ゴミ屋敷の解消の問題。これらの問題を同じ窓口でワンストップでご相談にのり解決のお手伝いをしています。K様のご相談のケースでは叔父様が自宅を売却されるにあたって亡くなった叔母様の共有名義を相続登記によって叔父様単独の名義にする必要があります。叔母様には子供がなく兄弟はK様のお父様だけとのことですので、叔母様の遺言がなければ法定相続になります。その場合先ず、叔母様の戸籍調査を行い法定相続人を確定させます。法定相続人はK様のお父様がご存命であれば叔父様とK様のお父様、K様のお父様が既にお亡くなりになっていればK様とK様のお姉さまが代襲相続人になりますので、そのいずれかによる遺産分割協議を行い不動産の名義に関しては叔父様が全て相続する内容で合意して遺産分割協議書を作成します。これで初めて不動産の名義を叔父様の単独名義にすることが出来ます。
また、ゴミ屋敷の解消に関しては、これから叔父様が老人ホームなどの施設に入居されるにあたって今のご自宅より狭いスペースへの住替えになりますので、かなり思い切った家財の処分が必要になります。当然これらの荷物の運び出し処分を叔父様やK様が自分で行うのは物理的に不可能ですので当協会で提携の業者さんをご紹介しています。但し、持って行くものと処分するものの選別だけはご本人でないと解りませんので予めそれだけは選別しておいて頂きます。(業者さんの見積もり時に口頭による指示で結構です)また、通常不動産を売却する場合、購入希望のお客様から現地内覧のリクエストが来ます。しかし、K様のケースのように室内がゴミ屋敷化していますと当然そのような対応も難しくなりますし逆に、その状態を見せてもかえって逆効果で、内覧をして購入を決めるという方が現れる可能性は限りなく低いと思われます。その場合、不動産の買取り業者さんに買い取って頂くことも選択肢の一つとしてご提案しています。この場合売主様のメリットとしては内覧などの対応が必要ない、行先の施設の入居日などに合わせて確実に現金化出来る、売主の瑕疵担保責任を免責で売買出来る、ゴミ屋敷の解消に際して処分業者に支払う費用を売買の残代金から切り分けて支払う事が出来るので事前に別途現金などを用立てる必要が無い。などがあります。