先日、法務大臣の諮問機関である法制審議会の民法部会は21日、相続で自宅退去を迫られる可能性のある配偶者の居住権確保などを柱とした中間試案をまとめたというニュースが報じられました。中間試案の内容を見てみると、遺産分割協議中も配偶者が無償で自宅に住み続けられる「短期居住権」、自宅の所有者が変わっても安価…
先日のニュースで、目の見えない生涯を持つ子供の将来を悲観して母親が息子を絞殺するという悲しいニュースがありました。「新聞がたまっている」と近隣住民が近くの交番に通報した事から駆けつけた所轄の警察署員が、民家1階の和室で男性の遺体を発見。民家にいた母親が遺体は自分の息子で、首を絞めて殺害したと認めたた…
最近はTVドラマなどで相続をテーマにしたものを良く見かけるようになりました。しかし、こと、相続の話に関しては実際の事例の方がTVドラマよりもはるかにドラマ的な内容のケースが多々あります。例えば、今年1月、数年前に亡くなった資産家女性Aさん(当時97歳)が遺した「一切の財産を家政婦に渡す」という内容の…
皆さん「家族信託」という言葉を聞いたことがありますか?近年信託法が改正されたことにより行えるようになった家族型の民事信託の事です。この家族信託を活用する事で、民法の遺言規定で出来ない数世代に渡る資産継承が出来るようになったり、成年後見制度で出来ない認知症になった後の資産の積極運用が可能になったりとい…
みなさん、3000万円控除という制度をご存知でしょうか? これは、居住用住宅を譲渡した場合に、譲渡所得から特別控除として最大3,000万円を差し引くことができるという特例です。 通常、不動産を売却して譲渡利益(売った価格から買った価格を除してプラスになった部分)については、所得税と住民税…
当事務所のある東急田園都市線二子玉川駅は東京都と神奈川県の境を流れる多摩川のほとりに位置します。最近はTVでも散歩の番組がありますが、私も天気の良い日には川沿いを散策したりします。その時にふと考えたのですが、川の名前である「多摩川」と駅の名前などに使われている「玉川」はどう違うのでしょうか? …
平成28年3月1日、最高裁第3小法廷(岡部喜代子裁判長)で認知症の高齢者が列車にはねられ、鉄道会社に損害を与えた場合に家族が賠償責任を負うべきかが争われた訴訟の上告審判決が出ました。この裁判の発端となったのは2007年、愛知県の認知症の男性(91)が1人で外出した際に電車にはねられて死亡、JR東海が…
先日、横浜市の某ケアプラザで当協会の提携先との共催で高齢者の住替えについてのセミナーを開催いたしました。普段から感じている事ですが、高齢者の住替えにおいてスムーズな住替えを実現しようとする場合、例えば行先の老人ホーム探しやそれに伴う自宅の売却なども行先施設の入居時期と自宅売却の引渡し時期の調整といっ…
相続でもめごとに発展するケース、それを揶揄して「争族」などと呼ばれますが、最近ではこの言葉もいろいろなところで目にするようになりました。 今年になって、相続税の基礎控除が4割引き下げになり、一部の富裕層だけではなく、持ち家を持っている首都圏の一般家庭でも相続は身近な問題になりました。 相…
人が亡くなると、相続が開始します。相続の一般的な効力について、民法第896条で、相続人は、相続開始のときから、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。と規定されています。 プラスの財産だけでなく、マイナスの財産。すなわち借金も原則…